最終更新日 2024年11月5日
「洋上風力ってどんな発電方法?」
「洋上風力発電のメリットとデメリットが知りたい」
「再生可能エネルギーに興味がある」
世界的にもクリーンエネルギーの推進が行われている中、風の力を利用してエネルギーを作ることができる風力発電にも大きな期待がかかっています。
石油や石炭などを使わずに発電することができれば、地球環境を汚すことなくエネルギーを得ることができるでしょう。
温室効果ガスを発生させることなく大きな電力を得られる方法は、欧米を中心に急速に各地へと広がっています。
環境を保全しながら人類の将来を模索する上でも風力発電の存在は必須となっており、世界中から注目を集める方法です。
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目次
洋上風力の特徴
洋上風力は風力発電の一種で、洋上に装置を設置し、風の力でエネルギーを作ることができます。
地上ではなく海の上に装置が設置されることや、通常の風力発電と同じく温室効果ガスを発生させないこと、さらに地上に設置した風力発電よりも大きな電力を作れることなどが特徴です。
装置を地上に設置する場合、まずは日常的に強力な風が吹いている場所を選択しなければいけません。
いかに立派な装置を作ろうとエネルギーを作るのは風の力であり、安定して羽を回せる場所選びは重要な課題になります。
しかし、強力な風力を安定して得られる場所は地上では限られています。
ただ場所があればいいというものではなく、近隣に民家がないことやすでに使用されていないことなどの条件をクリアする必要もあるため、地上における風力発電にとって場所選びこそが最大の難問とも言えるでしょう。
洋上風力は装置を設置する場所の制限が少ない
一方で洋上風力は装置を設置する場所の制限が少なく、強力かつ安定した風を捉えることができる立地に作りやすいのなどのメリットがあります。
海に建てることから周辺の民家や道路を気にする必要もなく、景観を損ねることもありません。
装置が倒壊した場合の周辺への被害も抑えることができます。
このため大型の羽を持つ風車も導入しやすく、大きな電力を作りやすくなります。
安定して風を捉える場所に設置できれば電力の生産も安定して行うことが可能です。
風力発電市場において洋上風力に注目が集まるのもごく自然な流れでしょう。
元々の国土が狭く風力発電を大量に設置することができない日本でも、洋上風力の存在は注目すべきものです。
洋上風力を積極的に取り入れているイギリス
洋上風力の利用は欧米を中心に進んでいますが、特に積極的に取り入れている国の一つにはイギリスを挙げることができるでしょう。
日本同様に国土が狭く周囲を海に囲まれてた島国のイギリスは、洋上化によって風力発電の生産量を増やしています。
人口密度が高く、そもそも装置を設置する場所を見つけられないイギリスですが、周囲には海があり洋上への建設ならば比較的容易に行うことができます。
遠浅の海と長い海岸線を持つ地形も、洋上への転換が進む理由でしょう。
風力発電を推し進めている国としてはドイツも同様ですが、人口密度の高い島国であるイギリスの転換は日本にとってわかりやすいモデルです。
参考:海に囲まれる国・イギリス 洋上風力発電で世界をリード – 世界の省エネ/マイ大阪ガス
四方を海に囲まれた環境を活かすことができる
イギリスと似た条件を持つ日本は、洋上への装置の設置で多量の風力発電を実施する条件が揃っています。
四方を海に囲まれた環境を活かすことができれば、風力を活かしたクリーンエネルギーへの転換もスムーズに進めることができるでしょう。
狭い国土では風力発電の装置を大量に設置することはできませんが、洋上であれば希望が見えてきます。
今後の日本が競争が進む国際社会の中で洋上風力でアドバンテージを取っていくためには、まずは日本の環境を考慮した技術を開発していく必要があるとされています。
現在のところ洋上で使用されている形式は着床式が中心となっており、この形式は日本の海にはあまり向いていません。
開発が進められている浮体式
遠浅の地形を前提とした形式で、支持構造物を海に埋め込んで使用します。
遠浅の海が少ない日本で最適とは言えない方法であり、設置可能な場所は限られてしまいます。
そこで開発が進められているのが浮体式と呼ばれる形式となっており、こちらは浮体構造物を基礎に利用するのが特徴です。
海の地形を選ぶことなく使用できるため日本でも設置できる他、かかる費用を抑えられるなどのメリットがあります。
遠浅の海を持たない諸国にとっても浮体構造物を繋いで設置する浮体式は魅力的であり、早期の開発が待たれています。
政府の支援も必要不可欠
日本が洋上で確実に電力発電を行うためには、政府の支援も必要不可欠です。
風力発電は装置などの開発および設置に多大な資金が求められるため、民間のみの展開は困難となっているのが実情でしょう。
開発や設置に耐えられるほど高い資本力を持つ大手企業であっても風力発電にはなかなか手が出しにくく、かつ国際的な競争は激化しつつあります。
イギリスなどの欧米諸国も政府が多くの資金を投資した結果、洋上で安定した電力発電を得ることができています。
供給されたエネルギーは人々の生活を支える基盤になり、国の財産となるものです。
まとめ
地球の将来を支えるクリーンエネルギーの安定供給を行うためには、政府の支援を受けながらの技術開発や設置などが求められています。