最終更新日 2024年11月5日
「日本で女性政治家が少ない理由が知りたい」
「女性政治家が日本で増えるメリットは?」
「畑恵さんは現在何をしているの?」
日本では海外に比べて、女性政治家の割合が少ないといわれています。
男女格差を表すジェンダーギャップ指数は、2021年には156か国中120位とかなり低い位置にいます。
日本は世界の国々に比べるとかなり劣っていると言わざるを得ません。
ジェンダーギャップ指数は、政治・経済・教育・健康といった分野からデータが導き出されるものです。
その中でもとりわけ足を引っ張っているのが政治の分野で、日本では女性の国会議員や地方議員の割合は男性に比べてかなり低くなっています。
女性が政治に参加しづらい環境があります。
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女性政治家が少ない理由
女性政治家が少ない理由としては、元々日本社会が男性中心の社会であることが根強く残っていることが挙げられます。
男女雇用機会均等法が生まれたのは1972年ですが、それで完璧に男女平等の社会が築かれたのかというと決してそうではありません。
現在でも女性の賃金の方が、男性よりも低い傾向にあります。
家庭でも男性が外で働き、女性は家庭を守るという風潮がありました。
近年は共働き世帯が増えており、女性が正社員として働き続けることも増えてきています。
ただし、結婚や出産、介護などをきっかけに仕事を辞めなければならないことも多く、依然として男性中心の社会になっていることも多いのです。
男女の所得格差は労働だけの問題ではなく、政治の分野にも影響します。
選挙に立候補するには様々な資金が必要
なぜかというと選挙に立候補するには、様々な資金が必要だからです。
まず、選挙に立候補する際には供託金を用意する必要があります。
供託金の額は選挙の種類によって異なりますが、衆議院の小選挙区の場合には300万円の供託金が必要です。
供託金は、得票数が「有効投票総数÷その選挙区の議員定数×1/10」に満たなければ没収されてしまいます。
安易な選挙への立候補を制限する目的で定められている供託金ですが、それが選挙に立候補しづらい環境をつくっています。
女性の賃金が少なければ、用意できるお金も減り選挙に立候補しづらいのです。
また、永田町では国の行方が料亭で決まるといわれることもあり、国会などでの議論ではなく少ない人数の政治家たちによる話し合いで物事が進んでいるという面があります。
会社などでも同様で、会社で行われる会議の場ではなく夜に非公式に行われる会食の席などで会社の方向性が決まってしまうこということも多いです。
女性政治家は選挙に立候補しても当選しづらい現実がある
女性がそういった場に参加しづらい環境もあります。
女性政治家は、選挙に立候補しても当選しづらいという現実もあるようです。
日本でも若い世代では男女平等という意識が広く浸透していますが、高齢者の世代ではやはり政治は男性のものという意識が残っていることもあります。
男性の方が頼りになるといった意見もあります。
選挙の投票率は高齢の世代の方が高く、若い世代の方が低いです。
その結果、男性優先の選挙になってしまっています。
それから女性政治家の場合、出産や育児といった問題も政治に参加する上で大きなハードルとなります。
出産の前後には議会などに出席するのも難しくなりますし、出産後には妊娠前と同様に働くことは大変です。
育児をしながら仕事をするのは、政治家ではなくても大変なのが日本です。
しかし、日本国民の約半数は女性なので、政治において女性の意見というのは非常に重要です。
女性政治家が増えるメリット
女性政治家が増えることにより、より女性の意見が反映されやすくなります。
女性だからこその生きづらさを感じていることもありますし、セクハラやパワハラなどに悩まされている人も少なくありません。
女性の意見が反映されることで、女性が生きやすい社会に近づけるのは間違いないでしょう。
また、それは男性にとってもメリットがあることです。
男性の中には積極的に家事や育児に関わりたいという人も増えていますが、会社の風潮などから仕事中心のライフスタイルを送っているという人もいます。
それは男性にとっても不幸なことです。
女性が政治に参加することで、そういった問題の解消にもつながることがあります。
女性政治家を増やす取り組みとして、海外の国で導入されているのがクオータ制です。
クオータ制は男女格差を是正するための制度で、100か国以上が導入しています。
クオータ制は、性別等を基準に一定の比率を割り当てる制度です。
必然的に女性の数が増えるので、かなり効果的な方法といえるでしょう。
ヨーロッパ等では導入している国が多いです。
日本政府は2025年までに選挙の候補者の35%を女性にしようという目標を掲げています。
2022年に行われた参議院議員の選挙では、当選者125人のうち女性は35人でした。
割合としては28%になります。
まとめ
女性の当選者の数は過去最多となりましたが、まだまだ低い水準にとどまっています。
衆議院議員と参議院議員を合わせると、女性議員の割合は15%程しかありません。
クオータ制を導入するなど抜本的な改革が望まれますが、なかなか追いついて行かないのが現状です。